この将棋を振り返ってみましょう。
先手は「将棋世界」にも載っている飯島流引き角戦法の発案者飯島栄治五段。そして後手があの瀬川晶司四段でした。
戦型は序盤から類似のない形になり、双方の構想力が問われる戦いになりました。
先に仕掛けたのは後手の瀬川四段でしたが、先手の飯島五段が旨く凌いで終盤に縺れ込みました。
結果は短時間の中で長手数の詰みを読み切った飯島五段の勝ちとなりました。
瀬川四段にしてみれば後一歩のところまで行っていたのですが、終盤の瀬戸際で魅せた飯島五段の読みが一歩勝っていたようです。
気になった局面を掲げてみます。

上図は先手が▲8二歩と打ったのに対し、後手が6三にいた飛車を△8三飛と回し、それに先手が▲8五香と打った局面です。
本譜はここから△9三飛▲8一歩成△9一飛▲同ととなって飛車・角交換になりました。
ここは無理に飛車・角交換をせず、△8四歩と抵抗してはどうだったでしょうか?
以下進めますと、▲8一歩成△8五歩▲8二とに一度△9三飛として、▲9二とに△6三飛(参考図)とかわして、後手有利に進められなかったでしょうかね。

参考図から▲7六金なら△7五歩▲6六金△6五歩と追っていきます。
終盤飯島五段が指した詰め手順から推測すると、本譜107手目の▲3三成桂がすでに詰めろになっていたのですね。(本人はまだ確信がなかったようですけど)
また、112手目の△8七角成に代えて△8七飛成だったら後手玉の即詰みはなく、瀬川四段にまだチャンスがあったかもしれません。
うーん、惜しくも瀬川四段に勝利の女神は微笑みませんでしたが、テレビ棋戦にしてはなかなか見応えのある将棋だったと思います。
※対局中の両者を見ていて、瀬川四段よりも飯島五段の方が(手にハンケチを握りしめての姿勢に)何とかしても勝ちたいという表情が感じ取られました。
私も対局を見ていました。
▲3三成桂が詰めろになっていたとは思いませんでした。将棋は本当に面白い、改めてそう感じた一局でした。
最終盤、詰めろかどうか30秒将棋で判断するのは難しいですよね。
でも、飯島五段は良く読んでいたと思います。
▲2二飛からの詰みは素晴らしかったです。
飯島栄治五段は今年結婚されていますから、もうハンカチ王子とは呼べないかもしれませんね。
しかし、終盤切羽詰まったところでのあの光景は印象に残りました。
アマ同士でしたら、後手が勝ちやすい将棋だと思いますが、さすがプロと思わせる指し回しでした。
参考図からの手順ですが、図より▲7五桂を利かす手はないでしょうか。飛車が逃げれば、▲7六金とかわしておいて先手が良いように思えます(△7五歩がない)。
御意見有り難う御座います。
参考図から▲7五桂は打ってみたいところですが、これには構わず△8六歩と金を取ります。
以下▲6三桂成△同銀と飛車は取られますが、後手は飛車の打ち込みに強い形なのでやや後手がいいかなと思います。(両方の持ち駒にも影響がありそうです)
その後お互いと金を作って攻め合うことになりそうですが、どうでしょうか? と金の遅早ということもありますので、あまり自信を持って言えないのですが・・・。
以下△6二銀に▲8二飛と迫りたいところですが、馬と重複しますし、△7一金打と守られる手もあって、▲8三飛成〜▲6三とという攻めはありますが、それほど響かない気がします。
後手の攻めも△8六歩と金を取った後、△8七歩成〜△7七との攻めがどれほどのスピードなのかがよく分かりません(△8七歩成に一旦▲6六銀とかわす手もありそうですし)。
ただ、△3五桂〜△2七香と挟撃態勢兼自玉の緩和という手段があり、後手が勝ちそうな気がします。
△8七歩成に一旦▲6六銀とかわす手には△5四桂と打って、その後銀が手に入れば△3九銀からの挟撃態勢もありそうです。
(せんすぶろぐにも書かれていますが)
本譜の手順の中で、終盤△8七角成に代えて△8七飛成だったら、と今でも思います。
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