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第63期王座戦五番勝負 最終局、羽生王座防衛
2勝2敗で最終局を迎えた第63期王座戦五番勝負の第5局は、先手番となった羽生善治王座が挑戦者の佐藤天彦八段を85手までで破り、対戦成績を3勝2敗として王座戦4連覇を果たしました。

戦型はこの番勝負3度目の横歩取りとなり、後手の佐藤八段が積極的な攻めをみせていましたが、中終盤辺りから先手の羽生王座が盛り返し、結局先手玉は安泰のまま佐藤八段の投了となりました。

最終局となったこの対局、期待していた以上の将棋内容とは言えず、最後は観ていた方も力が抜けた感じでしたね。


局後取り上げられていた指し手のなかで、一番関心を引いたのが58手目の△2六香でしょう。ここから攻守が入れ替わり、後手の佐藤八段は防戦一方となってしまいました。感想戦では△2六香の代わり△2六角や△3六歩が示されていましたが、ここは△9六香(変化1図)と走って挟撃態勢をとっていたら、後手が断然有望ではなかったでしょうか。

王座戦第5局変化1図

上図から▲4六飛なら△4四香で対応できますので、▲1四飛と銀取りに走りそうですが、以下△同歩▲2三歩成△3六歩▲2二と△3七歩成▲同銀△4五桂打▲4六銀△3六香(変化2図)という手順で後手の攻めが続きそうです。

王座戦第5局変化2図

変化2図から先手も▲5五桂と攻めてきますが、(盤面で)後手玉の左辺が広いため捕まえるのは大変でしょう。後手は龍の利きを8筋からそらさなければ、右辺から先手玉を追い込めそうです。


たった一手の指し手でもって形勢が変わるのですから、将棋というゲームは怖いですね。

前評判が良かった佐藤天彦八段でしたが、最後は羽生王座の勝負術にやられてしまった感じです。あとは名人戦で挑戦者になれるかどうか分かりませんが、再びタイトル戦に登場して欲しいと思います。

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第28期竜王戦七番勝負第1局 糸谷竜王、激戦を制す
糸谷哲郎竜王に渡辺明棋王が挑戦する、第28期竜王戦七番勝負の第1局が行われ、終盤激戦の末後手の糸谷竜王が142手で先勝しました。

戦型は糸谷竜王の公式戦初となる後手番での横歩取りでしたが、中盤に差し掛かり渡辺棋王が攻勢に出て有利の展開になりました。
しかし、2日目に入り糸谷竜王が反発し、互いに駒を取り合って終盤は激戦となりました。最後は糸谷竜王が2枚の馬を駆使して寄せきり大熱戦を制しました。

開幕局に相応しい非常に見応えのある将棋内容で、終盤は形勢が揺れ動いていたようです。


先手の渡辺棋王が形勢を損ねたと思えるのが、下図に示す局面での次の手でした。

竜王戦第1局92手目

渡辺棋王も対応に悩んでいた様子ですが、普通に指すなら▲8六銀だったでしょうか。(本譜は▲6七金と指したため、のちに角が3五~4六と出てきて怪しくなりました)

私は単純に8三の地点を狙う意味で▲7五桂もあったと思います。以下△7七桂成▲同桂で変化1図となります。

竜王戦第1局変化1図

変化1図から△6八銀と打ってきたら、▲6九金△同銀不成▲6一龍で明らかに先手優勢となります。

逆に△7四銀と守ってきたら、▲8三桂成△同銀引▲8六香△7四歩(▲7五桂を警戒)▲8三香成△同玉に▲6五銀(変化2図)でどうでしょう。

竜王戦第1局変化2図

変化2図から眠っている飛車も活用できそうです。

戻って変化1図から△5六角成としても、やはり▲8三桂成以下香車と桂馬で後手玉に迫っていけそうです。


第1局を失った渡辺棋王ですが、次局どんな作戦と対策を練ってくるのか楽しみです。
このタイトル戦、戦型を含めて糸谷竜王の指し手も注目となりそうですね。

第63期王座戦五番勝負は最終局へ持ち越し
第63期王座戦五番勝負の第4局は、後手番の羽生善治王座が挑戦者の佐藤天彦八段を88手までで破り、対戦成績を2勝2敗のタイとしました。これでこの棋戦のタイトルの行方は最終局(第5局)に持ち越されることになりました。

後手の羽生王座が一手損角換わりの戦型から早繰り銀の作戦を立てると、先手の佐藤八段はすぐに桂馬を跳ねて4筋から仕掛けました。その後持ち駒の角を打ち合う展開になり、一時的には先手良しと思えたのですが、中終盤にかけてじりじりと羽生王座が優位に立ち、最後は見事に先手玉を討ち取りました。


挑戦者の佐藤八段にとってどこが敗因だったのかよく分かりませんでした。検討によると51手目の▲7一角と打った局面が上げられていますが、決定的な指摘とは思えません。
私は棋譜コメントを読んでいて思ったのですが、それより前の下図の局面で検討されていた▲7一角だったら先手良しじゃなかったのかと・・・。

王座戦第4局46手目

▲7一角以下△7二飛▲4四角で次に棋譜コメントでは△7一飛とありますが、先手に▲1一角成と香車を取られると▲4四香の手がありますので、これは後手が不利になりそうです。そこで△7一飛に代えて△4四同金としますが、以下▲5三角成△4五金▲5二馬!△同飛▲4三銀△8二飛▲5二金△同飛▲同銀成△同玉に▲4五銀(変化図)と金を手にしてどうかです。

王座戦第4局変化図

変化図では後手玉が裸になっており、先手の持ち駒は飛車・金ですが、将来▲2二飛~▲2一飛成で桂馬を手にし、4五の銀を5四に運べば寄せの構図が浮かびそうです。もちろん後手に駒をたくさん渡すため危ない面もあります。最後はスピード勝負になるでしょう。


2勝2敗のタイとなって、まあ観る方としてはこれで面白くなりましたね。

最後の決戦、どういう結果になるか分かりませんが、白熱した勝負を期待します。