fc2ブログ
情報の友
気になる情報を発信するブログです。
第85期棋聖戦五番勝負 難しい局面を制して羽生棋聖連勝
第85期棋聖戦五番勝負の第2局が先日(6/21)行われ、結果141手までで先手の羽生善治棋聖が挑戦者の森内俊之竜王に勝利し、これで2連勝となって早くも防衛に王手を掛けました。

矢倉の戦型から指し手の早い局面が進み、中終盤辺りはかなり面白い展開になりました。一時後手有利かと思いましたが、先手羽生棋聖の読みの深さが終盤勝り、後手の森内竜王に受けなしまで追い込み勝利しました。

全般的に難しい内容の将棋で、後手が一体どこで悪くしたのかよく分かりませんでしたが、私はポイントとして下図の局面を取り上げました。

棋聖戦第2局91手目

上図から本譜は△7六歩▲同銀△4四金▲同銀△5四金▲4五歩△同金▲3三歩△同金▲7三歩成・・・という展開になって、以後羽生棋聖の絶妙な手に後手の森内竜王が翻弄された感じを受けました。
△7六歩から銀を吊り上げて将来角の利きで斜めのラインを狙うのは分かりますが、なにせ先手は金銀の連携で守りを堅く出来るため容易に崩せるようには思われません。

そこで、△7六歩の代わりに△6五金(変化1図)と擦り寄って、相手の陣形に迫る手はどうだったのか考慮してみました。

棋聖戦第2局変化1図

変化1図から▲4三銀成△同金▲4五歩△7五金▲4四歩に、以下△8六歩▲4三歩成△8七歩成▲同金△同飛成!▲同玉に△6九角(変化2図)で、これは後手が勝ちそうです。

棋聖戦第2局変化2図

また、△6五金に▲6八飛と飛車を活用する手には、△6四歩▲4三銀成△同金▲7三歩成△同桂▲6四銀△6七歩▲5八飛△5七歩(変化3図)・・・として先手の飛車を押さえ込んで後手有利の展開と思われます。

棋聖戦第2局変化3図

以上の他途中の変化は色々あるかもしれませんが、本譜よりは(後手にとって)望みのある将棋になっていた(?)かもです。


まあ、私はこの対局を観ていて後手悪くなかったと思っておりましたので、結果は少々驚きました。それよりも羽生棋聖の終盤の指し回しが素晴らしかったなあと感心しました。

次局どのような展開になるのか分かりませんが、森内竜王にも意地を見せて戴きたいですね。

スポンサーサイト



100mジュニア世界新 桐生祥秀選手のライバル
今年7月に陸上の世界ジュニア選手権が行われる、アメリカのオレゴン州ユージーンにて、全米学生選手権の男子100メートル決勝が今月13日にあり、18歳のトレイボン・ブロメルがジュニア世界新記録となる9秒97(追い風1・8メートル)をマークして優勝し、史上最年少の9秒台記録保持者になりました。

従来の公式記録は、ダレル・ブラウン(トリニダード・トバゴ)が記録した10秒01(0・0メートル)でした。

ブロメルは5月にも追い風4・2メートルの参考レースながら9秒77を記録していたそうです。

これらの記録を無風状況にて換算してみますと、以下のようになります。

 今回のブロメルの記録  9秒97 (追い風1・8メートル)
 無風に換算した記録  10秒06

 あくまで参考ですが、
 5月のブロメルの記録  9秒77 (追い風4・2メートル)
 無風に換算した記録   9秒94

 但し、いずれも標高によるアドバンテージは無いものとしています。


日本の桐生祥秀選手が昨年記録した10秒01(追い風0・9メートル)の時の場合は、無風に換算すると10秒05となりますので、お互い良いライバルになりそうですね。

ユージーンは記録の出やすい所なので、世界ジュニア選手権に注目したいです。


第85期棋聖戦五番勝負第1局 羽生棋聖の先勝で幕開け
羽生善治棋聖に森内俊之竜王が挑戦する第85期棋聖戦五番勝負の第1局が2日行われ、106手で後手の羽生棋聖が先勝し、7連覇に向けて好スタートを切りました。

戦型は横歩取りとなり序盤から前例のない戦いで進みました。お互いの構想力が問われる戦い方でしたが、終盤森内名人に疑問手が出て、羽生棋聖が第1局を制しました。


本局で一番のポイントに挙げられたのが、終盤下図に示す▲8六金の局面でした。

棋聖戦第1局87手目

上図のあと△5七銀がピッタリで、以降先手が不利になってしまいました。


上図の▲8六金に代えて、と金と飛車の利きを活かして▲7五歩(変化1図)と銀頭を叩いていたらどうでしたかね?
(▲7五歩は次▲7四歩以下の詰めろです)

棋聖戦第1局変化1図

変化1図から△8三銀と引いたら、そこで▲8六金(変化2図)と出てもよかったでしょう。

棋聖戦第1局変化2図

変化2図から△7九角打が気になりますが、以下▲6九玉△5七桂成▲8八飛△同角成に▲5一角で後手玉が詰まされそうです。


また、戻って変化1図で▲7五歩を△同銀と取る手に対しては、▲7四歩△同玉▲7六歩△8四銀に、ここでも▲8六金(変化3図)が詰めろ(▲7五金以下)となって先手がよかったと思います。

棋聖戦第1局変化3図


先の名人戦以降森内竜王の指し手に堅実感が感じられなくなったのが気になります。どうしたのでしょうか?

一方羽生棋聖(四冠)の指し手にもいくらか変化が感じられます。電王戦の影響でしょうかね。