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第63回NHK杯将棋トーナメント 大石六段、殊勲
先日(12/22)放映された第63回NHK杯テレビ将棋トーナメントの3回戦、▲羽生善治三冠対△大石直嗣六段の一戦をエントリーします。

戦型は後手大石六段のダイレクト向かい飛車になり、それに対して羽生三冠がすぐに▲6五角と打って出て見逃せない展開になりました。

途中の攻防も見物でしたが、終盤は大石六段が羽生三冠の攻撃をかわしながら見事に先手玉を討ち取り、待望の金星を挙げました。

この対局を観戦していた中で私が気になったのが、下図の局面です。

NHK杯(羽生-大石)70手目

本譜はこのあと▲2九銀とおそらく最善のかわしで先手の飛車、銀を守りましたが、ここは強く▲4六飛と切る手はなかったでしょうか。以下△同桂▲3七銀△5八桂成(変化1図)と進んで、先手から何か手はなかったのか考えてみました。

NHK杯(羽生-大石)変化1図

変化1図からすぐに▲3四歩と叩くのはあとが続かない感じです。▲7一角と打って馬を作る手もありそうですが、△5九飛があるので先手分が悪そうです。
そこで▲4七銀と成桂取りに打ち、△5九飛に▲5八銀△同飛成▲6八金打(変化2図)と自陣を固めつつ後手の龍をはじき返して、次の攻めに備える手順は如何でしょう?

NHK杯(羽生-大石)変化2図

変化2図以降龍の逃げ場所にもよりますが、本譜で出てきた▲6三角や、▲5四桂あるいは▲5一といった手がありそうで、これはこれで面白い戦いになりそうですが・・・。


それにしても大石六段、順位戦ではまだC級2組の棋士ですが、将来的には若手最有力と言える逸材かもしれませんね。
期待しましょう。

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第26期竜王戦七番勝負 竜王交代
渡辺明竜王に森内俊之名人が挑戦していた第26期竜王戦七番勝負は第5局でもって決着し、幕を閉じることになりました。

注目の戦型は5局ぶっ通しの矢倉で、途中までは前局(第4局)と先後を入れ替えた手順で進み、手を変えたのは後手の渡辺竜王の方でした。その後先手の森内名人も前例のない手を指し、戦いは未知の領域となりました。

一日目の終了時ですでに終盤戦の様相となり、二日目の午前中で勝敗が決するのではないかとみられるほどでしたが、両者とも熟考の末際どい攻防戦が続き、結果午後6時過ぎ135手でもって森内名人が渡辺竜王を下し、4勝1敗で竜王のタイトルを10期ぶりに手にしました。

渡辺竜王も精一杯粘りながら戦っていましたが、それ以上に森内名人の非の打ち所がない指し手に感心させられました。過去に4連敗で苦杯をなめたころの森内名人とは別人のようです。それだけ現在充実しているのでしょうね。


いろいろと見せ場を作ってくれた中でも、最後の方に森内名人が指した▲5三銀(下図)には正直驚きました。

竜王戦第5局113手目

普通なら上図から△3四玉と上部に逃げて安全そうにみえますけど・・・。そうすると、▲4六金△2六龍▲3八桂△2九龍▲3五金△同金▲同歩△4三玉に▲6二銀打(変化図)と先手の攻めが続き、後手に勝機はなさそうです。

竜王戦第5局変化図

途中、△4三玉に代えて△2五玉と入玉を狙おうとしても▲2六銀以下後手の龍が捉えられて、後手に全く勝機がなくなります。(3一と3二にいる金が質駒になっているので先手有利です)


矢倉シリーズの戦いとなった今期の竜王戦七番勝負でしたが、渡辺竜王がここまで差を付けられて敗北するとは思いませんでした。

新竜王となった森内竜王名人、来期以降どのような活躍をされるのか注目ですね。また、羽生世代の奮起があるのか期待半分、新たな若手の挑戦者が現れることを望みたいと思います。