羽生善治棋聖と渡辺明竜王による第84期棋聖戦五番勝負の第4局が17日に行われ、結果100手にて後手の羽生棋聖が勝ち、対戦成績を3勝1敗としてタイトルの防衛を果たしました。
羽生棋聖のタイトル獲得数が通算84期となったのも何かの縁でしょうかね。
先手(渡辺竜王)の横歩取りに後手(羽生棋聖)が△8四飛型を選択する戦型になり、途中角交換したあとの戦い方に注目して観ていましたが・・・。
下図の局面で渡辺竜王が指したのは▲同香でした。これでは本譜のように指し手が進み、後手に簡単に馬を作られ先手が不利になるのも頷けます。

以下は先手の手作りが難しくなり、形勢もハッキリと後手有利な状態が続き、大きな山場もなく先手の投了となりました。
上図ではやはり1筋の攻撃を防ぐために▲2七金(変化1図)と指した方が良かったように思えます。

変化1図から一本道で進めてみますと、△5四飛▲1七香△3九角▲5八飛△5七角成▲同飛△同飛成▲同玉△5九飛▲6八玉△2九飛成に▲8三角(変化2図)となって、先手が駒得しているため十分戦えます。

まあ、実際はこのような変化にはならないと思いますが、それでも本譜よりは先手が優位に立てたように思いますがいかがでしょう?
もっと切羽詰まった戦い方を期待していたのですが、あっさりと勝敗が決まってしまい、観戦者としては面白味に欠けたシリーズとなったのが残念ですね。
それにしても、羽生さんは一日制のタイトル戦は強いですね。大きな崩れもなく、一手一手の指し手に深い読みが感じられます。
羽生棋聖のタイトル獲得数が通算84期となったのも何かの縁でしょうかね。
先手(渡辺竜王)の横歩取りに後手(羽生棋聖)が△8四飛型を選択する戦型になり、途中角交換したあとの戦い方に注目して観ていましたが・・・。
下図の局面で渡辺竜王が指したのは▲同香でした。これでは本譜のように指し手が進み、後手に簡単に馬を作られ先手が不利になるのも頷けます。

以下は先手の手作りが難しくなり、形勢もハッキリと後手有利な状態が続き、大きな山場もなく先手の投了となりました。
上図ではやはり1筋の攻撃を防ぐために▲2七金(変化1図)と指した方が良かったように思えます。

変化1図から一本道で進めてみますと、△5四飛▲1七香△3九角▲5八飛△5七角成▲同飛△同飛成▲同玉△5九飛▲6八玉△2九飛成に▲8三角(変化2図)となって、先手が駒得しているため十分戦えます。

まあ、実際はこのような変化にはならないと思いますが、それでも本譜よりは先手が優位に立てたように思いますがいかがでしょう?
もっと切羽詰まった戦い方を期待していたのですが、あっさりと勝敗が決まってしまい、観戦者としては面白味に欠けたシリーズとなったのが残念ですね。
それにしても、羽生さんは一日制のタイトル戦は強いですね。大きな崩れもなく、一手一手の指し手に深い読みが感じられます。
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羽生善治棋聖の2連勝で向かえた第84期棋聖戦五番勝負の第3局が6日に行われ、熱戦の末146手で後手の渡辺明竜王が勝ち、これで羽生棋聖の対戦成績は2勝1敗となりました。
本局は先手の羽生棋聖の注文を受けて渡辺竜王から角を交換する戦型になり、それから暫くは最近の定跡を辿りながら展開が進みました。
80手前後で先手が馬を、後手が龍を作り、そこからの攻防戦が見物となりました。
先に主導権を握ったのは羽生棋聖で、▲3二馬の切り込みから▲2二歩を含む3手一組は参考になる好手順でしたが・・・。しかし、その後渡辺竜王が旨い受けをみせて終盤の熱戦を制し、1勝を返しました。
そのポイントだったと思われるのが下図の局面です。

本譜は▲3三金△同桂▲3二金に△2二銀が旨い受けで、その後の羽生棋聖の攻めを一手余しながら際どい終盤戦をかわし、最後は渡辺竜王が素晴らしい寄せをみせて勝利しました。
上図から、▲3三金と焦らずに▲6二龍(変化1図)と引いておくだけで良かったのではないかと思いましたが、どうでしょう?

変化1図から△6七銀▲同桂△同歩成▲同金△6六歩に、そこで▲3三金(変化2図)と指していれば先手が勝てていたと思います。

変化2図から△6七歩成▲同玉以降後手から勝ちにつながる手は見えません。
羽生棋聖が勝利を焦ってしまったのか、ちょっとした読み違いで結果が大きく左右されることになりました。
渡辺竜王が一番返したことにより、観戦者としてはこれからの勝敗の行方に目が離せなくなりそうです。
本局は先手の羽生棋聖の注文を受けて渡辺竜王から角を交換する戦型になり、それから暫くは最近の定跡を辿りながら展開が進みました。
80手前後で先手が馬を、後手が龍を作り、そこからの攻防戦が見物となりました。
先に主導権を握ったのは羽生棋聖で、▲3二馬の切り込みから▲2二歩を含む3手一組は参考になる好手順でしたが・・・。しかし、その後渡辺竜王が旨い受けをみせて終盤の熱戦を制し、1勝を返しました。
そのポイントだったと思われるのが下図の局面です。

本譜は▲3三金△同桂▲3二金に△2二銀が旨い受けで、その後の羽生棋聖の攻めを一手余しながら際どい終盤戦をかわし、最後は渡辺竜王が素晴らしい寄せをみせて勝利しました。
上図から、▲3三金と焦らずに▲6二龍(変化1図)と引いておくだけで良かったのではないかと思いましたが、どうでしょう?

変化1図から△6七銀▲同桂△同歩成▲同金△6六歩に、そこで▲3三金(変化2図)と指していれば先手が勝てていたと思います。

変化2図から△6七歩成▲同玉以降後手から勝ちにつながる手は見えません。
羽生棋聖が勝利を焦ってしまったのか、ちょっとした読み違いで結果が大きく左右されることになりました。
渡辺竜王が一番返したことにより、観戦者としてはこれからの勝敗の行方に目が離せなくなりそうです。
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