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第23期竜王戦七番勝負 2勝2敗のタイに
昨日指し終わりました第23期竜王戦七番勝負の第4局は、先手の羽生善治名人が終盤際どい流れを制し、対戦成績を2勝2敗の五分としました。

角換わりになった本局も終始難しい将棋で、中盤以降終盤にかけて形勢が揺れ動いていたように思われます。

特に終盤渡辺明竜王にも勝つチャンスがあっただけに、この勝敗の行方には(将棋に於ける)勝負の厳しさを感じます。
敗着は114手目の△6九銀とのこと。勝負を急いでしまった渡辺竜王の一手が流れを遮ることになったのです。
(詳しくは関係するサイトや後日の紙面等で確かめてください)


ここで取り上げましたのは、私が一つ気になった中盤の局面(下図)です。

竜王戦第4局63手目

▲4五歩△同歩に▲6四角と飛び出した上図の局面。一見先手の羽生名人がすでに形勢が良いようにも思えますが、本譜はここで渡辺竜王は△5五銀と打ちました。この△5五銀は仕方のないところでしょうか。如何にも先手の手に(駒を)使わされた感じもします。

上図で△6九銀と攻める手は駄目なんでしょうか?
以下▲6八金右△7八銀成▲同金に△6六歩(変化図)でどうでしょう。

竜王戦第4局変化図

変化図から△6六歩に▲同銀は玉から離れ形が乱れます。▲5三銀と攻める手には後手も△6七金と攻め合ってどうでしょうか?
(棋譜解説に寄りますと△6九銀はないようですが・・・)

角換わりの将棋は私もあまり得意ではないのでポイントを掴むことは難しいのですが、上記の局面は素人的に疑問に思った次第です。


ここまでの4局でこの棋戦のシリーズも俄然面白くなってきましたね。タイになってこのあとの戦いがどのように流れていくのか楽しみです。

フルセットに縺れ込みそうな気配を感じます。

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第23期竜王戦七番勝負 羽生名人1勝を返す
第23期竜王戦七番勝負の第3局が昨日行われ、ここまで連敗をしていた羽生善治名人が渡辺明竜王を下し、対戦成績を1勝2敗としました。

戦型は横歩取りになり、後手番の羽生名人は8五飛車戦法を採用しました。関係者の中に中座真七段がいたこともあってか、さぞ控え室も盛り上がったと思います。

指し進むにつれ途中からは先手の渡辺竜王が指しやすそうに見えましたが、実際のところ形勢は微妙に揺れ動いていたかもしれません。それぐらい均衡の保たれた局面が続いていたように感じました。

只、攻めの得意な渡辺竜王にしては終始受けの立場に回らされ、本人にとっては不本意な内容の将棋だったようにも思えます。

終盤に先手の渡辺竜王が受け損なって逆転模様となり、最後は羽生名人に詰まされてしまいました。

終盤戦については他の所でいろいろ触れられるでしょうから、ここでは私が気になった点を掲げます。

竜王戦第3局44手目

上図は44手目に後手の羽生名人が2五にあった歩を△2六歩と一歩突き進んだ局面です。本譜では次に指された手は▲4七銀でしたが、ここで強く▲同飛と取る手はなかったでしょうか?
以下進めてみますと、▲2六同飛に△6六歩▲同銀△6五歩▲7七銀△7六歩▲6八銀△8八角成▲同金に△4四角で決まったように見えますが、次に▲2四飛(変化図)と指されてどうでしょう。

竜王戦第3局変化図

変化図から△8八角成なら▲8四飛△8九馬に▲6三歩で先手が有利に進みそうですが、いかがでしょうか?
(何かの時に、4七の地点が玉の退路になっています)


本局は後手玉に王手で迫る局面が現れず、最終局面を見ますと意外な感じを受けます。
先手有利な形勢から渡辺竜王が慎重になりすぎてしまったのかもしれませんね。

羽生将棋はやや不利と見られる局面から手を作っていくのが魅力で(時に羽生マジックとも言われる)、相手の油断を許さない強さがあります。
(本局の1勝は大きな意味を持つかもしれません)

次局以降どのような展開が待っているのか楽しみです。