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第51期王位戦第5局 千日手指し直しにて広瀬六段勝利
先日のべ三日間に跨って行われた第51期王位戦七番勝負の第5局、その熱戦を制したのは挑戦者の広瀬章人六段でした。

2勝2敗のタイで向かえた第5局目、果たしてどちらが先にタイトルに王手をかけるのか注目でしたが、なんと最終盤にかかったところで千日手となりました。その手数149手、残り時間も数分でした。
ここまできて千日手になるとは思いも寄りませんでした。

展開は後手の深浦康市王位が早めに攻勢に出て穴熊に囲った先手玉に迫っていきましたが、形勢的には先手の方がいいのかなと感じていました。
広瀬六段の受けも粘りがあって、どこかで反撃に繋がれば攻め合いで先手有利だろうと見ておりましたが・・・。
その後も執拗な深浦王位の攻めが続き、とうとう千日手になってしまいました。


先後入れ替えての指し直し局、後手となった広瀬六段は四間飛車に振ってから美濃に構え、9筋から早めに攻撃していきました。
このパターンは個人的にも好きな形なので、相手の深浦王位がどう対処するのか興味がありましたが、結果は攻めの手が繋がった広瀬六段の勝ちになりました。

下図は指し直し局の最終盤あたり、すでに後手がリードしている局面ですが・・・。

王位戦第5局108手目

ここで、本譜は先手が仕方なく▲9八歩と受けましたが、△7九銀から後手の寄せが繋がり勝敗が決しました。

上図で▲9八歩と受ける前に、ここでは先に▲5一銀と打って反撃してみてはどうだったでしょうか?
▲5一銀に△同玉は▲3三角ですので△6三玉とかわしますが、そこで▲4一角と打ち込み、△5四玉に▲4六金(変化図)と持ち駒を活用していれば、まだ先手も粘れていたと思います。

王位戦第5局変化図

変化図から△9五飛(この手は詰めろ)とかわしましたら、一度▲5五歩と玉頭を叩き、△4三玉にそこで▲9八歩と受けてもいいでしょう。


本局の結果によって、先に挑戦者の広瀬六段がタイトルに王手をかけ、いよいよこのシリーズもクライマックスになってきました。

次局(第6局)で決まってしまうのか、それとも最終決戦まで縺れるのか、二人の今後の戦いに大注目です。

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第51期王位戦七番勝負 2勝2敗のタイに
深浦康市王位の地元佐世保市で行われた第51期王位戦七番勝負の第4局は、深浦王位が135手で相穴熊戦を制し、対戦成績を2勝2敗の五分にしました。

第1局目と違って先後が入れ代わっての相穴熊戦となりましたが、最後まで堅陣を貫いた深浦王位の先手玉には一度も王手がかからず、第1局目のリベンジを果たした結果となりました。

二日目に入っての封じ手以降、後手の広瀬六段が相手の攻めを先に誘い込むような形となり、終盤は広瀬六段がずっと苦しかった模様でした。

途中▲7二龍(93手目)とバッサリ切った手など、先手の深浦王位の勝負強さが光った一局だったと思います。

下図は封じ手前の局面ですが、(次の封じ手で)ここではいろいろと考えられる手もあったようです。

王位戦第4局59手目

候補には△5七歩成、△3四歩、△2九馬などが挙げられていましたが、本譜は△6四馬と自陣に大駒を引き付けました。
しかし、このあと5筋を中心に駒がいろいろと絡み合い、結果先にも述べたように先手がリードする恰好になり、守勢に回った後手は苦しくなりました。

私は△5七歩成を中心に考えていました。以下は▲同角△同飛成▲5八香に△4七龍(変化図)と変化した局面でどうなるか?

王位戦第4局変化図

変化図から▲5三とには△5七歩、▲5三香成なら△4九龍でいずれも攻め合いになりますが、やや手が広い後手の方が有利かなと考えていました。(先手は攻めが細いかなと)

本譜のように複雑にするよりも単純に崩しにかかった方が分かり易かったのでは、と感じた次第です。
(振り飛車が好きな方はシンプルに捌く方を好まれると思いますが、皆さんは如何でしょう?)


ここまでいずれも先手側が勝利していますが、次局はどちらに軍配が上がるのか見物です。

第51期王位戦七番勝負第3局 広瀬六段しぶとく勝利
ここまで1勝1敗で向かえた第51期王位戦七番勝負、その第3局が昨日指し終わり、先手の挑戦者広瀬章人六段が125手で深浦康市王位を下し、2勝目を上げて一歩リードしました。

序盤早くも角交換となって後手の深浦王位が向かい飛車に、対する広瀬六段は仕方なく居飛車での対抗となりました。
さらに進んで深浦王位はなんと穴熊囲い、広瀬六段は二つの銀を縦にした美濃囲いとし、この後の両者の駆け引きに興味が沸きました。

二日目に入ってから大駒の交換が何度かあり、盤面上で華々しい戦いが繰り広げられました。

終盤は手に汗握る激戦となり、勝負の行方がどちらに転ぶのかじっと戦況を見つめていましたが、最後は広瀬六段が深浦王位の攻撃を旨くかわして相手玉を討ち取りました。

いやー、ほんとに終盤は見所がありましたね。こんな激戦になるとは・・・。

私が今回掲げたかったのはその終盤戦、深浦王位が先手玉に迫った局面です。

王位戦第3局91手目

上図は90手目△7九角に▲9八玉とかわした局面です。
本譜はここで△6八角成と金を取ったのですが、次に▲8八銀と打たれて(これがしぶとく)、以下後手からの有効な攻めが続かない形になりました。

△6八角成も詰めろですが、ここでそれに代えて△1九龍と香を取って詰めろ(△9七香以下)かけていたらどうだったでしょうか?
△1九龍に本譜のように▲8八銀と守ってもそれでも△9七香と打ち込み、以下▲同桂△8八角成▲同玉に△7九銀(変化図)と打って如何でしょうか?

王位戦第3局変化図

変化図から▲9八玉とかわすと△6八銀不成で後手が勝勢気味です。従って▲7八玉としますが、そこで△7一馬と相手の攻め駒の銀を払ってどうでしょう?

尚、変化図から▲7八玉に△5九龍の詰めろは▲8二銀成△同玉▲7一角△同馬▲同龍△同玉に▲2六角の王手龍取りがあります。


本局は予想に反して深浦王位の(角交換型)振り飛車穴熊でしたが、それに居飛車で対抗した広瀬六段の終盤力は流石でした。
攻めだけでなく受けもしっかりしている印象を強く受けました。
途中深浦王位が優勢だったように思えたのですが、しぶとく耐えながら指しこなす広瀬六段の将棋に強さを感じた次第です。

この調子でいくと、ほんとに最後まで目が離せませんね。
次局以降も期待しましょう。