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竜王戦第4局 感想戦に出てきた疑問点
竜王戦七番勝負第4局は、先手番の渡辺竜王が見事勝ちきり、3勝1敗と防衛に王手を掛けました。

序盤後手番の佐藤二冠が一手損角換わりから向かい飛車に構えて戦闘モードに入りましたが、渡辺竜王はその手には乗らず得意の穴熊に囲って充分の駒組みを築きました。
それに対して後手佐藤二冠も遅れながら銀冠に囲い、決戦を待つのみになりました。

結果は渡辺竜王が危なげない指し手で後手玉を寄せきり勝利をものにしました。

下図は中盤に入ってから感想戦で取り上げられた局面です。
竜王戦第4局53手目

直前の▲8六歩は、渡辺竜王のブログによると、感触の良くなかった手だったそうです。
この局面で竜王戦中継サイトに感想戦のポイントが載っていました。
本譜は△5三金でしたが、△6五歩と突く手を推奨されていました。以下▲同歩△同桂と跳ね、▲6七金には△4五桂▲同歩△3三銀▲3五歩△3四銀▲同歩に△6四角という手。(参考図)
竜王戦第4局参考図

しかし、参考図からよく考えてみると▲4六銀という応手があり、先手十分じゃないかと思います。△8六角と出れば▲6六桂で角を取り返せます。△5六歩なら▲同金。△4四歩▲同歩△4五歩には▲3七銀と引いて大丈夫です。
▲4六銀に代えて▲4六桂でも戦えそうです。以下△4五角▲6六金△5六歩▲6五金△4六角▲4八飛・・・、と先手有利な攻め合いになりそうです。

参考図から再検討(2007/11/26):
▲4六銀に対して△4四歩▲同歩△4五歩には▲3七銀と引いて大丈夫だと思ったのですが、△5七桂成▲同銀に△3六歩と打たれるとそうでもないことが分かりました。以下▲6六桂△3七歩成▲同桂△5六歩▲同銀△3七角成で大変です。
よって、▲4六銀に△4四歩の時は▲6六金と強く前に出ます。以下△4五歩ならば▲5五銀、△5六歩なら▲同金△5七桂成▲同銀上で後手の攻めは防げます。


佐藤二冠は本当に不調なのか、このところ指し手に切れ味が感じられません。
第5局で決まってしまうのでは見る方としても面白みがありません。
是非、佐藤二冠らしい反撃を期待したいですね。

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