最近、NHK杯の将棋トーナメントが面白いですね。
何しろ全国ネットでの将棋だから、迂闊な手は指せないでしょう。
さて、本日放送された対局は野月浩貴七段と増田裕司五段戦でした。
この対局、先手の野月七段はずっと居玉での戦いで増田五段を追いつめていましたが、終盤辺りにかけて逆に増田五段が盛り返して後手優勢となりました。

図は終盤の98手目、▲6八飛に対して後手が△5六銀と打ってきたところ。本譜はここで▲5八金と守りましたが、以下△同成桂▲同飛△6七金と進んで後手の増田五段が勝ちました。
図の局面から▲6三歩成と攻撃に出ていたらどうなっていたでしょうか?
以下△6八成桂▲同玉△6七金▲5九玉と進み、仮に△3八との詰めろには▲5三と△3二玉▲4三と△同金▲2四桂から後手玉が詰んでしまうんです。つまり、▲5九玉の局面で一手余裕を与えてしまうと後手玉が危ないわけです。
そこで、▲5九玉の時は△7九飛と先に王手をかけます。▲6九角合いには△6八歩、▲6九桂合いには△7八飛成と先手玉を追い込んで後手が大丈夫なようです。
このように、▲6三歩成だったら綾があって面白かったかもしれません。
何しろ全国ネットでの将棋だから、迂闊な手は指せないでしょう。
さて、本日放送された対局は野月浩貴七段と増田裕司五段戦でした。
この対局、先手の野月七段はずっと居玉での戦いで増田五段を追いつめていましたが、終盤辺りにかけて逆に増田五段が盛り返して後手優勢となりました。

図は終盤の98手目、▲6八飛に対して後手が△5六銀と打ってきたところ。本譜はここで▲5八金と守りましたが、以下△同成桂▲同飛△6七金と進んで後手の増田五段が勝ちました。
図の局面から▲6三歩成と攻撃に出ていたらどうなっていたでしょうか?
以下△6八成桂▲同玉△6七金▲5九玉と進み、仮に△3八との詰めろには▲5三と△3二玉▲4三と△同金▲2四桂から後手玉が詰んでしまうんです。つまり、▲5九玉の局面で一手余裕を与えてしまうと後手玉が危ないわけです。
そこで、▲5九玉の時は△7九飛と先に王手をかけます。▲6九角合いには△6八歩、▲6九桂合いには△7八飛成と先手玉を追い込んで後手が大丈夫なようです。
このように、▲6三歩成だったら綾があって面白かったかもしれません。
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昨日、徳島市で第十八期女流王位戦五番勝負の第4局が行われました。
ここまで2勝1敗とタイトルに王手を掛けた石橋幸緒女流四段(LPSA)と、角番に追い込まれた清水市代女流王位との注目の対局でした。
結果は、後手番の清水女流王位がなんとか凌いで勝ちきり、タイに縺れ込みました。

上図は50手目△3七歩成とした局面。本譜はこの後▲同桂△3六歩▲5五銀△7三角▲5四銀と進みました。▲5四銀は勢いのある手ですが、この後の読み筋に疑問が残り、先手が不利になりました。
渡辺竜王ブログによると、▲5四銀では▲4六角△3七歩成▲同角が定跡手順とのことですが、△3五桂と打たれて▲5七飛に△3四金と指されて後手十分ではないかと思います。
図からここは▲同銀とした方が指しやすかったかもしれません。
終盤は清水女流王位の鮮やかな詰み手順が披露されました。
下図の△8六歩以下▲同歩△同角▲8七歩△6七金と連続の詰めろが続き、▲6八歩の受けに△7七角成から長手順ながら先手玉が詰まされました。

これでいよいよ最終局まで縺れ込んだ女流王位戦。現在二人は異なる団体に所属しているとはいえ、女流棋界では師弟関係にある間柄。一騎打ちの戦いが益々ヒートアップしそうです。
最終局は東京将棋会館で行われます。
ここまで2勝1敗とタイトルに王手を掛けた石橋幸緒女流四段(LPSA)と、角番に追い込まれた清水市代女流王位との注目の対局でした。
結果は、後手番の清水女流王位がなんとか凌いで勝ちきり、タイに縺れ込みました。

上図は50手目△3七歩成とした局面。本譜はこの後▲同桂△3六歩▲5五銀△7三角▲5四銀と進みました。▲5四銀は勢いのある手ですが、この後の読み筋に疑問が残り、先手が不利になりました。
渡辺竜王ブログによると、▲5四銀では▲4六角△3七歩成▲同角が定跡手順とのことですが、△3五桂と打たれて▲5七飛に△3四金と指されて後手十分ではないかと思います。
図からここは▲同銀とした方が指しやすかったかもしれません。
終盤は清水女流王位の鮮やかな詰み手順が披露されました。
下図の△8六歩以下▲同歩△同角▲8七歩△6七金と連続の詰めろが続き、▲6八歩の受けに△7七角成から長手順ながら先手玉が詰まされました。

これでいよいよ最終局まで縺れ込んだ女流王位戦。現在二人は異なる団体に所属しているとはいえ、女流棋界では師弟関係にある間柄。一騎打ちの戦いが益々ヒートアップしそうです。
最終局は東京将棋会館で行われます。
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